ウソの国ー詩と宗教(戸田聡stdsts)

キリスト信仰、ポエム、カルト批判など

カイン

 
  カイン
 
 
カインのことは、前に書いて、最古のサイコパスとも書きました。
 
しかし、神は、アベルを殺したことで、カインを滅ぼす~殺すことをしませんでした。カインには、子孫がいます。何故でしょう。
 
 (創世記、口語訳)
4:8
カインは弟アベルに言った、「さあ、野原へ行こう」。彼らが野にいたとき、カインは弟アベルに立ちかかって、これを殺した。
4:9
主はカインに言われた、「弟アベルは、どこにいますか」。カインは答えた、「知りません。わたしが弟の番人でしょうか」。
4:10
主は言われた、「あなたは何をしたのです。あなたの弟の血の声が土の中からわたしに叫んでいます。
4:11
今あなたはのろわれてこの土地を離れなければなりません。この土地が口をあけて、あなたの手から弟の血を受けたからです。
4:12
あなたが土地を耕しても、土地は、もはやあなたのために実を結びません。あなたは地上の放浪者となるでしょう」。
4:13
カインは主に言った、「わたしの罰は重くて負いきれません。
4:14
あなたは、きょう、わたしを地のおもてから追放されました。わたしはあなたを離れて、地上の放浪者とならねばなりません。わたしを見付ける人はだれでもわたしを殺すでしょう」。
4:15
主はカインに言われた、「いや、そうではない。だれでもカインを殺す者は七倍の復讐を受けるでしょう」。そして主はカインを見付ける者が、だれも彼を打ち殺すことのないように、彼に一つのしるしをつけられた。
4:16
カインは主の前を去って、エデンの東、ノドの地に住んだ。
 (創世4:8-16、旧約聖書
 
8節で、カインはアベルを殺しました。
9節で、神に問われると、カインは、知りませんと嘘を吐き、弟の番人ではないと、とぼけました。
10~12節で、神は、カインを、さらに問い詰め、既に総てをご存知ですから、その報いを告げます。
13~14節で、ここに至って、今までの、神に対しても不敵な態度をとっていたカインは、ついに言い逃れではなく、罰の重さを訴え、まるで、やけになったかのような弱みを見せます。嘘吐きのカインが、ここで、強がりをやめて、本音をさらけ出します。
15節で、私は驚いたのですが、神は、カインの命を守ることを告げているのです。
何故でしょう。
カインが、ふてくされ続け、かつ、しらばっくれ続け、不敵であり続けたならば、神は、カインを、滅ぼしたかもしれません。よくは分かりませんが。
神がカインの命を守るのは、恐らく、カインが、神を神とも思わぬ傲慢な態度をやめて、やけくそであっても、弱みを見せたからではないかと思います。
 
神の前に、弱みを隠さないことが、信仰上、とても大事であることを表しています。
つまり、それこそが、どんな状況でも、どんな人でも、どんな罪を犯しても、神の前に、正直であることが、唯一、救いに与るための心得であり、節操であり、必須のことなのでしょう。
神は、悪者であっても、弱みを見せる者を、正直な自分を表す者を、滅ぼすことはなされないのかもしれません。そのことを象徴する話なのかもしれません。ここも、よくは分かりませんが。
 
十字架上の犯罪人にしても、救われた人々とパリサイ人とを比べてみても、
 
神は、不正直に強がり思い上がる者には厳しく、正直に弱みを見せる者に寛容である、
 
ということが表されています。聖書は、そういう話に満ちているような気さえしてきます。
 
そして、私たちが、
救いに与(あずか)るために心得なければいけない唯一のことが表されているような気がします。
 
もっと厳しい、生きるという試練をカインに与えるため、という見方もあるかもしれませんが、神に対して、弱みを見せる、その一点において、カインは、命を長らえたのかもしれません。
 
 
次は、聖書の中で、マタイ書をはじめ、いつも読みにくいと私が思っているところの子孫と系図
ここでは、カインの子孫の話です。
 
 (創世記、口語訳)
4:17カインはその妻を知った。彼女はみごもってエノクを産んだ。カインは町を建て、その町の名をその子の名にしたがって、エノクと名づけた。
4:18
エノクにはイラデが生れた。イラデの子はメホヤエル、メホヤエルの子はメトサエル、メトサエルの子はレメクである。
4:19
レメクはふたりの妻をめとった。ひとりの名はアダといい、ひとりの名はチラといった。
4:20
アダはヤバルを産んだ。彼は天幕に住んで、家畜を飼う者の先祖となった。
4:21
その弟の名はユバルといった。彼は琴や笛を執るすべての者の先祖となった。
4:22
チラもまたトバルカインを産んだ。彼は青銅や鉄のすべての刃物を鍛える者となった。トバルカインの妹をナアマといった。
4:23
レメクはその妻たちに言った、
「アダとチラよ、わたしの声を聞け、
レメクの妻たちよ、わたしの言葉に耳を傾けよ。
わたしは受ける傷のために、人を殺し、
受ける打ち傷のために、わたしは若者を殺す。
4:24
カインのための復讐が七倍ならば、
レメクのための復讐は七十七倍」。
4:25
アダムはまたその妻を知った。彼女は男の子を産み、その名をセツと名づけて言った、「カインがアベルを殺したので、神はアベルの代りに、ひとりの子をわたしに授けられました」。
4:26
セツにもまた男の子が生れた。彼はその名をエノスと名づけた。この時、人々は主の名を呼び始めた。
 (創世4:17-26、旧約聖書
 
23節に、レメクの言葉が書いてあります。どうやら、レメクは、人殺しのようです。何かの恨みがありそうですが、よく分かりません。その恨みによって、別の人を殺すようです。しかも、受けた分より、はるかに多く殺すようです。サイコパス的性格が受け継がれていったということでしょうか。
 
 
聖書を、その話を書いた著者たちの心に与えられたインスピレーションを思いながら読むことをせず、単純で幼稚な中学校レベルの疑問を投げかけてくる偽善者は、結局、聖書の大事なところを、受け取る気がなく、やたら、条件を付け、また、いちゃもんを吹っ掛けてきます。善きものを求めて受け取るのではなく、自分の知性を自慢したいだけだからでしょう。
 
そういう者は、逆に、通念的な固定観念に縛られた偏見を後生大事にして、そういう自分に酔っている者たちなのです。ですから、そういう偽善者は、全知全能の神がいるなら、何故、悪が生まれるのか、などと言ってきます。大切な心は受け取る気がないのに、答えようのない幼稚な疑問を、まるで議論の重大なテーマであるかのように吹っ掛けてくるのです。
 
しかも、そこからの学習をしないために、最初の疑問が、今も疑問のままになっているという拙劣な悲惨さを露呈し続けているのです。ゆえに、もっともっと不可欠で重要な、心の問題に気づかないままなのです。
 
まず、悪というのは善との対立概念です。だから、悪がなければ、善と言う概念もないわけです。
 
全能の神は、悪がなく、ゆえに善もない世界を、造ろうと思えば、造れるでしょう。被造物が、みな、神に支配されたロボットのような存在になります。しかし、それでは、どうして、人間にだけ、ご自身に似せた自由意志を与えているのでしょうか。
 
神を、全く事物の理屈のように、あるいは、近くにいる人のように、条件や取引で考える者たちは、いつまでもいつまでも、このような文句を言って、この大問題?を考えている自分は視野が広いと思い込んで、偽りの自由人そして知識人として過ごすのでしょう。
 
神は、ご自身のロボットだらけになる世界を、望んではおられないということです。
そのために、人間という被造物に、自由意志を与えているのだろうと思います。
 
だから、自由意志を持ち、逆らう自由さえも、思い上がる自由さえも、内在している人間を作りましたし、今も造っておられます。
 
神に与えられた自由意志で、神のほうを選び、神のほうを向き、祈り、キリストの愛を同伴として生きて、それぞれが与えられた地上の務めを果たすことを、神は人間に期待しておられるのでしょう。
 
 
(2019年10月10日、同日一部修正)
 
 
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