ウソの国ー詩と宗教(戸田聡stdsts)

キリスト信仰、ポエム、カルト批判など

ゆく夢、炎症(旧作修正)


   ゆく夢
 
 
未来は砂漠の蜃気楼を
羊がふらついて歩いている
 
過去は洞窟を色違いに塗り変えた
あれはあったのか
本当にあったのか
 
今は失われる
色も、形も
ヒト、人、人間
モノ、物、動くもの、止まるもの
 
食うことも出すこともなく
何も必要ではなく
何も期待されず
ゆえに何も失望されず
 
ぼんやりと有るか無きかの意識で
スクリーンを見るように
この世を眺めることができたら
 
心気は霊のようなものになり
無為の洞窟を出でて
羊に乗って
少しく涙ぐんで姿をなくしながら
フワフワしているだろうか
それは幸いだろうか
 
 
(2011年07月03日)
(2019年04月18日、一部修正)
 
 
  炎症
 
炎症は燻(くすぶ)り続けているので
矢も盾もたまらず異国語のように甲斐なく叫ぶ
へぶりぎゃぶりぎゃあ
 
鎮痛剤は歯痛に働かず
飲みすぎた抗生物質が胃から臭ってくる
ボツリヌスは耐性に痺れたまま
あらゆるトキシンはペニシリン
病気が当てはまる不審者に親しみながら
冤罪のスキームで常同の説教を呼ぶ
 
溶かせるものがあるならば
吊るされたドクターの膿(うみ)を出したい
 
牧場に散らばる羊飼いの糞を
通りがかりの風に乗せて
実の生(な)る木の対称を崩して
異郷の象形を鬼籍に収めんとするは
鎮まるものがないからか
 
燻(いぶ)し出された不協和の傷が
さびしい夕陽の眼差しに冷めて
次の発病のために
町から遠く
癒しの種を土中に葬るまでは
奇声の熱は夜に任され
サイコの草原に隠されてゆく
束の間ひっそりと暗闇の質量に
 
 
(2011年07月03日)
(2011年07月05日、若干修正)
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人から聞いた話ですが、昔、外国の人に英語で何か聞かれて、
日本の高校生が、英語が分からないものだから、
へぶりぎゃぶりぎゃあ・・と、やけくそで言って、
外国の人は肩をすくめて去っていったそうです。
 
ポエムらしいポエムを、と思っていたけれど、私らしく、
結局奇怪なものになりました。
 
中学と高校で英語は習ったけれど、
私も、英会話、話せず、聴いて分からず、
といっても私は努力しなかっただけで、
結局は、母国日本語のコミュニケーションにも
不自由してるのに気づくことになって
至極一般的に、伝わらない、
伝わってこない、伝えられないと、今さらのように気づくのです。
 
 
(2019年04月18日、一部修正)
 
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