良心の敵

　
　　良心の敵
　　　　想定されるサイコパス
　
　
理解力はない。
しかし、あたかも受け入れたかのようなことを言う。
しかし、ニワトリと一緒で、心には何も残っていない。
そして、とぼけたように同じことを言ってくる。
　
学習しないし成長しない。
修正不能である。
真実を求めていない。
いかなる対話も無駄である。
　
温和な人みたいな芝居をするが
他者のことなど何とも思っていない。
下手に見せかけだけ繕ってくるが
他者の苦しむのを見て笑っている。
　
やさしげな言葉遣いをするが
温もりも潤いも持っていない。
持とうとも思っていない。
人が困るのを見て快感を得るだけだ。
　
柔和芝居が状況にそぐわない。
感情表現がわざとらしく場違いである。
理路が大方詭弁である。
思考が大方妄想である。
　
関わってはいけない。
自分で確かめようとしてはいけない。
言うことを真面目に読むか聞く人は
気づかないまま既に破壊を受けている。
　
サイコパスである。
しかし、捕まらない知能がある。
しかし、分かち合う知能はない。
一切の和解と共感が成立しない。
　
サイコパスである。
人間の情がない。
快と不快の感情しか持っていない。
悲しむということがない。
　
自分を責めることがない。
何もかも人のせいにする。
罪を悔いることがない。
正直な発言と告白をする気がない。
　
お祭り騒ぎのように燥ぐことがある。
誇大的な誉め言葉を多用することがある。
絶対の境地を泡のように吹きまくることがある。
尊大に笑って人を貶めることがある。
　
出会ったときは、多くの場合、
直ちに逃げ去ることが必要である。
決して話し合おうなどと思ってはならない。
その時点で既に罠に落とされている。
　
闘って勝てば何とかなる存在ではない。
言い聞かせて何とかなる存在ではない。
一片の憐れみも掛けてはならない。
それらすべてを裏切る性根しか持っていない。
　
理路を説くことは無駄である。
説得は一切無意味である。
理解力も共感性もないからだ。
空疎な自尊を受け取らないことだけだ。
　
複数だが一人の成りすましかもしれない。
騙すほうにだけ知恵を働かせる。
助けたり支えたりする意志は皆無なので
裏切りは日常的な必然である。
　
サイコパスである。
人間らしい情感も分別も持っていない。
平気で嘘を吐き、一切反省しない。
何を言われても無視できる人間離れ。
　
サイコパスである。
あらゆる時と所において
存在してほしくないだけの者である。
あらゆる実直なる良心にとって敵である。
　
　
（２０１９年０４月０１日アップ）
　

繕う（つくろう）
大方（おおかた）
燥ぐ（はしゃぐ）
潰す（つぶす）
一切（いっさい）
罠（わな）
　
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