ウソの国ー詩と宗教(戸田聡stdsts)

キリスト信仰、ポエム、カルト批判など

カインとアベル

 
  カインとアベル
 
 
カインとアベルについて、聖書は簡略な書き方をしているので、なぜ、カインが退けられたのか、ずっと分からないでいます。カインの子孫を見ると、レメクという乱暴者が出ています。
 
 (創世記、口語訳)
4:23
レメクはその妻たちに言った、
「アダとチラよ、わたしの声を聞け、
レメクの妻たちよ、わたしの言葉に耳を傾けよ。
わたしは受ける傷のために、人を殺し、
受ける打ち傷のために、わたしは若者を殺す。
4:24
カインのための復讐が七倍ならば、
レメクのための復讐は七十七倍」。
 (創世4:23-24、旧約聖書
 
カインの子孫、レメクは人を殺す乱暴者なんだと思いますが、カインよりもずっと後のことです。さかのぼって、ゆえに、カインは悪い人、というのも、なんだか無理があるような気がしていたのです。
カインが悪い人、という書き方が、聖書には表れていないと思いました。
 
しかし、私が創世記を読んで、ただ一点、気になることがあったので書いておきます。
 
 (創世記、口語訳)
4:1
人はその妻エバを知った。彼女はみごもり、カインを産んで言った、「わたしは主によって、ひとりの人を得た」。
4:2
彼女はまた、その弟アベルを産んだ。アベルは羊を飼う者となり、カインは土を耕す者となった。
4:3
日がたって、カインは地の産物を持ってきて、主に供え物とした。
4:4
アベルもまた、その群れのういごと肥えたものとを持ってきた。主はアベルとその供え物とを顧みられた。
4:5
しかしカインとその供え物とは顧みられなかったので、カインは大いに憤って、顔を伏せた。
4:6
そこで主はカインに言われた、「なぜあなたは憤るのですか、なぜ顔を伏せるのですか。
4:7
正しい事をしているのでしたら、顔をあげたらよいでしょう。もし正しい事をしていないのでしたら、罪が門口に待ち伏せています。それはあなたを慕い求めますが、あなたはそれを治めなければなりません」。
4:8カインは弟アベルに言った、「さあ、野原へ行こう」。彼らが野にいたとき、カインは弟アベルに立ちかかって、これを殺した。
 (創世4:1-8、旧約聖書
 
羊を飼うアベルと、土を耕すカイン、これで、どちらが悪いとは言えません。しかしカインは、神に受け入れられず、あげくに、アベルを殺すのです。
 
カインを、神が、なぜ退けたかは分かりません。
ただ、私としては、5節が、とても気になりました。
 
神は創造主です。創世記の話だから、人は神と話したりもしています。
 
その神が、カインの供え物を、顧みられなかったのです。
 
カインが、神を恐れる敬虔な人であったなら、憤るのではなく、悲しんだはずです。
 
例えば、泣きながらでも、「どうして受け入れてくださらないのですか」
と神に尋ねるはずだと思います。
 
しかし、カインは、怒って、結局、ねたみのために、アベルを殺すのです。
 
子孫のレメクからさかのぼって悪を推測するのとは違って、
 
このことから、聖書には、はっきりとは書かれていないけれど、
神は、既に、その前から、カインの、良くない乱暴な性格を見抜いておられたのだろうか、
それゆえに、カインの供え物を顧みなかったのだろうか、
そして、カインは、
神が顧みなかったことに対して予想通りの悪い反応を返した
という推測が可能なような気もします。
 
聖書に書かれていることから察するに、
 
自分にとって不都合な事態が起こったとき、
悲しむ者は幸いであり、怒り恨む者は災いなのかな・・と思ったことでした。
 
 

 
神は、カインを殺しませんでした。カインは生き延びて子孫を増やします。
なぜ、神は、カインやレメクのような、乱暴者や悪い人が生まれてくるのを防がないのか、
それは分かりません。
 
喜びもあれば、悲しみもある、というこの世です。
神は、そのように地上をお造りになったとしか思えません。
そして、私たちは、そのような神を信じているのです。
若い頃から親しんだ讃美歌ですが、
 
主よ、み手もて ひかせたまえ
ただわが主の 道を歩まん
いかに暗く けわしくとも
みむねならば われいとわじ
 
ちからたのみ 知恵にまかせ
われと道を えらびとらじ
ゆくてはただ 主のまにまに
ゆだねまつり 正しくゆかん
 
主よ 飲むべき わがさかずき
えらびとりて さずけたまえ
よろこびをも かなしみをも
みたしたもう ままにぞ受けん
 
この世を主に ささげまつり
神のくにと なすためには
せめもはじも 死もほろびも
何かはあらん 主にまかせて
 
「主よみ手もて」
讃美歌 285番 (新聖歌384番)
 "Thy way,not mine, O Lord"
Lyrics Horatius Bonar 1857
Music Adapted from C.M.F.E von Weber
 Arranged by KS 06/10/20 
http://sanbika.net/Thy_way_not_mine_O_Lord.html
 
この讃美歌の通りに、言えるか、行えるか、というと、ちょっと自信ありません。
私は、記憶違いでしょうが、次のように覚えていました。
 
♪ よろこびをも、かなしみをも、えらびとりて、あたえたまえ ♪
 
 
(2019年04月22日)
 
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